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2020年01月20日
【初レイド】最強トランセルで倒すレイドバトル【親子ポケ活日記】⑩
毎週月曜日夕方に可愛い親子のポケ活記録をお届け中!
ポケモンだいすき、ポケGOに夢中な息子くんがはじめてジムにタマゴが乗っているのを発見!
レイドバトルというシステムに出会い最強の敵に挑む模様!!!!
ジムに君臨するハピナスに異様な執着をみせつつも、少しずつ戦力を集め成長している息子くん
前回までのお話はぜひこちらの記事で参照ください!
「ねえ、おとうさん。 ここに卵があるよ!」
「え?どれ?」
普段は立ち寄らない、比較的小さめな公園を散歩中のことです。
唐突に息子が指を指したのは、目の前にある休憩所の屋根の上。
『ロ』の字型に置かれたベンチの上に、日除け用の簡易的な屋根が設置されています。
夏になれば、砂場で遊ぶ子供達を見守る親御さん達の、憩いの日除けスポットと化しますが、ようやく暖かくなり始めたこの季節。
付近に人は見当たりません。
「ん? もしかして、これ? よく見つけたね!」
その屋根の下に隠れるように、泥と木屑で作られた、お椀のような塊がくっついていました。
ツバメの巣です。
たしか、外敵から身を守るため、人通りの多い場所に巣を作るんですよね。
「う~~ん、でも雛はいないみたいだね」
鳥に詳しくはありませんが、この時期に巣立ったということはないでしょう。
昨年以前に出来た巣なのか、それとも不幸にも外敵に見つかってしまったのか。
前者であることを祈りつつ、息子に視線を向けると、ベンチに座りスマホを見ている息子……
あれ? もしかして、またこのパターン?
「おとうさん、見てみて! ほら、ここの屋根の上に、ピンク色の卵があるよ!」
……そっちか。
毎度の事ですが、息子のこういう話は唐突に来るのです。
この時だって、スマホを見ながら「ここに卵が~」と言っていれば、さすがに私も気がついたはずです。
歩きスマホを固く禁じたのが、私なのは、この際置いておきますが……
さて、この日まで息子は、レイドを完全にスルーしていました。
今さらながら、この不思議な卵に気がついたみたいです。
遅くない?
息子の隣に座り、スマホの画面を見ると、たしかにこの屋根(をディスクにしたジム)の上にピンク色の卵があります。
卵についている恐ろしげなマークは2つ
カウントダウンは、あと5分ちょっとです。
実は、私もレイドボスは未経験。
ほとんどネットだけの知識になります。
レベル2がどのくらいの強さか分かりかねますが、最高で5であることを考えると、一人だとちょっときついくらいかな?と、適当に当たりをつけます。
ジムを開くと、自分達と同じチームのポケモン達が出迎えてくれます。
その左下に卵のマーク。
息子が、恐る恐るそれをタップ。
画面いっぱいに大写しになるピンク色の卵。
ゆらゆらと規則的に揺れています
「お、おぉおおおおおとうさん! 卵触っても良い? いいかな? いいかな?」
「いいけど、触っても何もおこらないよ?」
「わかった、触るよ? 触るよ?」
指先でちょんとさわる息子
びびりか?
「動いた! おとうさん動いたよ! 卵動いたよ!」
ずっと動いてたよ?
今度は勢いよく、卵をスワイプする息子
……ん?何してるの?
「おとうさん、この卵、どうやったら手に入るの?」
……そうか、そこからか
残り時間も減ってきたので、レイドボスの何たるかを、なるべく簡単に説明します。
「わかった! 卵から生まれたばかりのポケモンを、みんなで倒せば良いんだね!」
言いかたぁぁ!
私の住んでいる地元では、大型のショッピングセンターか、大きな駅でもない限り、レイドは、ほぼソロ討伐になります。
レベル5のレイドですらスルーされるくらいですから、4以下は余程の運か、リアルフレンドの力が必要です。
とは言え、今さらそんな事を嘆いても仕方ありません。
問題は、息子のポケモン達で、このレイドを倒せるかどうかです……
まぁ、聞くまでもないかもしれませんが、一応聞いてみましょう
「そんなわけで、ここのポケモンはとても強いけど、それでもy」
「やる!」
はい、聞くまでもありませんでした。
っていうか、最後まで言わせて?
「大丈夫だよ! 僕のポケモンも強くなってるもん!」
「え? 前にジム戦やった時とあまり変わってなくない?」
ちょこちょこいじってはいましたが、微々たるもののはずです。
「そんな事ないよ。見てみて、進化したんだよ」
ポケモンの一覧を開き、目的のポケモンを探しているようです。
進化?
マンキーがオコリザルになったとかか?
「見て見て!」
そこには緑色のサナギが一匹
「……トランセル?」
「そう! キャタピー進化させたの!」
「……強いの?」
「強いよ!」
トランセルが強いのかは、まぁ置いておくとしまして……間もなく卵が孵化する時間です。
息子が緊張の面持ちで見つめる中、卵を突き破って出現したポケモンは、パルシェン!
ナパーム弾ですら破壊できない頑強な殻を持つ(公式設定)、2枚貝のようなポケモンです。
「え、パルシェン……?」
いかにも強そうなパルシェンに、さすがの息子もびびったか。
「これ、進化してるよね? 赤ちゃんじゃないの?」
うん、そこに触れてはいけない。
「おとうさん、戦っていい? いい?」
「う~ん……」
参加人数を見るも、やはりそこには0の数字が……
まぁ、見渡す限り人がいませんから、これで誰かが参戦していれば、上空か地下にいることになるのでしょう。
「負けたとき泣かない?」
「負けない」
君は特撮のヒーローかなにかか?
いいでしょう。
何事もチャレンジは大切です。
私のGOサインを受けて、息子は勢いよくレイドパスを飛ばします。
おぉ。言わなくてもそういうのは分かるんだね。
画面が切り替わり、ポケモンを選ぶ準備画面に移行。
「近くにいる人、誰か一緒にやらないかな~? ねぇ誰かやらないかな?」
きょろきょろと辺りを見渡す息子。
ごめん、回りに誰か見えてるなら、すぐに教えてくれる?
おとうさんには見えないから。
さて、それよりポケモンを選んでしまわなくては。
刻々とカウントダウンが進んでいくなか、自動でオススメに選ばれたポケモン達を眺めていきます。
うん、厳しい。
「おとうさん……このメンバーだと厳しいよね?」
珍しく、同意見だね。
「トランセルがいないもん!」
トランセルに何させたいんだ?
戦うのは息子なので、自分で選ばせることにします。
あ~でもない、こ~でもない。
あっ!押し間違えた! 等、右往左往する息子。
「大丈夫? 見てあげようか?」
「だいじょうぶ! まって!今集中してるから!」
はい、すみません
息子なりの試行錯誤を繰り返し、残り時間は10秒を切りました。
見ているこっちがハラハラする!
「できたっ!!」
納得行く編成が完成したのか、立ち上がる息子。
申し訳ないけど、座って?
座らせると同時にバトルスタート、私からは編成が見えませんでした。
画面いっぱいに威嚇してくるパルシェン
おお、強そうだ。
息子もジム戦とは違う迫力に、おののいているようです。
息子が繰り出したのは、マンキー
育ってはいませんが、氷タイプを持つパルシェンに、格闘タイプのマンキー、悪くありません。
……ん?
一方的にパルシェンに殴られるマンキー
「どうした? 攻撃しないの?」
「忘れてたっ!!」
そこを忘れるっ!?
慌てて攻撃を繰り出すマンキー。
出だしの遅れを取り戻すかのように、高速でスマホをタップする息子。
突き指しないでね?
あと、スマホ壊さないでね?
それにしても……硬い!
レベル2でこんなに強いの!?
正直、私も甘く見ていました。
回復アイテムを惜しまなければ、ゴリ押せるんじゃないかと……
ポケモンを次々と繰り出していく息子。
バシバシと攻撃を繰り返しますが、一向に減らないパルシェンのゲージ。
じり貧です
結果は大敗。
自慢のナッシーも、パルシェンの吹雪の前には成す術がありませんでした。
「も、もう一回!」
「言うと思ってたけど……」
あっさり敗北したお陰で、残り時間はまだありますが、ゲージを減らすペースと残り時間を計算すると、ちょっと無理ゲーです。
刻々と減っていく制限時間。
悩む暇はありません。
「息子、このペースだと、たぶん倒しきれないで終わると思う。 回復アイテムも無くなっちゃうけど、それでも良い?」
一瞬悩む息子
「絶対勝てない?」
「勝てないと思うよ」
画面を見つめた息子は、スマホを私に差し出します。
「それでもやりたい! おとうさん、回復させて!」
……まぁ、そうなるんじゃないかと思っていたよ。
大急ぎで回復させたポケモン達で、再度挑むも、結果は時間切れによる敗北。
ゲージを半分以上残して勝利したパルシェンは、堂々とジムの真ん中に鎮座しています。
パルシェン専用のポケモンセンターとなったジムによって、今ごろは体力を全回復させていることでしょう。
いやぁ、なかなか奇跡は起こりませんね。
息子はといえば、膨れっ面をしながら、回復させたポケモン一覧を眺めています。
数回スマホをタップした息子がぽつり……
「う~ん、失敗した~」
「えぇ!? 息子、勝てなくてもやるって言ってたじゃん。 今さら……」
「そうだけどさ……」
息子は、ポケモンが表示されたスマホの画面を、勢いよくこちらに向けてきました。
「トランセル 出し忘れた!!」
……そっちか。
ふと、頭の上を何かが横切りました。
視線を上げると、先程見つけた巣に、つがいの燕が止まっています。
くちばしに、細い草を咥えて……
あぁなるほど、あの巣は作りかけだったのですね。
「あっ!つばめだ!」
息子も燕に気がついたようです。
「卵あるかなぁ?」
「どうかな? まだ無いんじゃないかな」
ツバメ達も、不思議そうにこちらを見下ろしています。
「ビックリさせちゃうから、行こうか」
「うん!」
息子が、私の手を引いて歩き始めました。
「ねえ、おとうさん」
「なに?」
「明日も来よう! 明日ならパルシェンに勝てる!」
「それはどうかな……。 それに明日は、お父さん仕事だし。 何よりパルシェンは、あと40分ほどでどっか行っちゃうし」
「えぇ~~」
ただまあ、これだけ騒がしい息子が頻繁にやって来れば、ツバメの外敵は寄ってこないかもしれませんね。
「じゃあ、また来ようか?」
「うんっ!」
「ぁああああ! また逃げられたぁぁ!! もうちょっとだったのにいい!!」
「はいはい。 何に逃げられたの?」
「キャタピー!」
「そんなに悔しいか?」
相変わらず騒がしい息子の頭上では、5羽のヒナ達が、賑やかにさえずっているのでした。
読んでくださって、ありがとうございます。
初レイド戦も見事な黒星で飾りました。
当時は、ハピナスに負けたジム戦を思い出したものですが、
この頃から、負けても泣かなくなっていたんですよね。
少しずつ成長していたんだなぁと思います。
今はまだ、私が休みの日には「ポケモンに行こう」と手を引いてくれますが、いつの日か息子も、私の手を離れて巣立って行くのでしょうね。
と、終わりそうなことを書いておいて、まだまだ続きます。
これもひとえに、このコラムを読んでくださる皆様のおかげです。
どうぞ、これからも、よろしくお願い致します。
次回も、レイド戦のお話になります。
状況は今回と似ているのですが、なんと今度はレベル4のレイド……
よく似ていると言われる、私と息子の、大きな違いに気がついた時のお話です。
重ねて、どうぞよろしくお願い致します。
息子くんとお父さんをイメージして、今回アイキャッチ画像を一新しました!
ピカチュウ親子を描いてみました!!!!!!
私の中のイメージはまさにこんなかんじ!
おとなになると強い、弱いだけで判断しがちですが、キャタピーを捕まえて喜んで、トランセルを活躍させる、
どのポケモンでも愛情持って接したいと改めてポケモンに向き合う気持ちを考えさせられました・・・!
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ポケモンだいすき、ポケGOに夢中な息子くんがはじめてジムにタマゴが乗っているのを発見!
レイドバトルというシステムに出会い最強の敵に挑む模様!!!!
ジムに君臨するハピナスに異様な執着をみせつつも、少しずつ戦力を集め成長している息子くん
前回までのお話はぜひこちらの記事で参照ください!
初レイド・息子くんの戦いがはじまる
「ねえ、おとうさん。 ここに卵があるよ!」
「え?どれ?」
普段は立ち寄らない、比較的小さめな公園を散歩中のことです。
唐突に息子が指を指したのは、目の前にある休憩所の屋根の上。
『ロ』の字型に置かれたベンチの上に、日除け用の簡易的な屋根が設置されています。
夏になれば、砂場で遊ぶ子供達を見守る親御さん達の、憩いの日除けスポットと化しますが、ようやく暖かくなり始めたこの季節。
付近に人は見当たりません。
「ん? もしかして、これ? よく見つけたね!」
その屋根の下に隠れるように、泥と木屑で作られた、お椀のような塊がくっついていました。
ツバメの巣です。
たしか、外敵から身を守るため、人通りの多い場所に巣を作るんですよね。
「う~~ん、でも雛はいないみたいだね」
鳥に詳しくはありませんが、この時期に巣立ったということはないでしょう。
昨年以前に出来た巣なのか、それとも不幸にも外敵に見つかってしまったのか。
前者であることを祈りつつ、息子に視線を向けると、ベンチに座りスマホを見ている息子……
あれ? もしかして、またこのパターン?
「おとうさん、見てみて! ほら、ここの屋根の上に、ピンク色の卵があるよ!」
……そっちか。
『息子が初めてレイドバトルをした時の話』
毎度の事ですが、息子のこういう話は唐突に来るのです。
この時だって、スマホを見ながら「ここに卵が~」と言っていれば、さすがに私も気がついたはずです。
歩きスマホを固く禁じたのが、私なのは、この際置いておきますが……
さて、この日まで息子は、レイドを完全にスルーしていました。
今さらながら、この不思議な卵に気がついたみたいです。
遅くない?
息子の隣に座り、スマホの画面を見ると、たしかにこの屋根(をディスクにしたジム)の上にピンク色の卵があります。
卵についている恐ろしげなマークは2つ
カウントダウンは、あと5分ちょっとです。
実は、私もレイドボスは未経験。
ほとんどネットだけの知識になります。
レベル2がどのくらいの強さか分かりかねますが、最高で5であることを考えると、一人だとちょっときついくらいかな?と、適当に当たりをつけます。
ジムを開くと、自分達と同じチームのポケモン達が出迎えてくれます。
その左下に卵のマーク。
息子が、恐る恐るそれをタップ。
画面いっぱいに大写しになるピンク色の卵。
ゆらゆらと規則的に揺れています
「お、おぉおおおおおとうさん! 卵触っても良い? いいかな? いいかな?」
「いいけど、触っても何もおこらないよ?」
「わかった、触るよ? 触るよ?」
指先でちょんとさわる息子
びびりか?
「動いた! おとうさん動いたよ! 卵動いたよ!」
ずっと動いてたよ?
今度は勢いよく、卵をスワイプする息子
……ん?何してるの?
「おとうさん、この卵、どうやったら手に入るの?」
……そうか、そこからか
残り時間も減ってきたので、レイドボスの何たるかを、なるべく簡単に説明します。
「わかった! 卵から生まれたばかりのポケモンを、みんなで倒せば良いんだね!」
言いかたぁぁ!
私の住んでいる地元では、大型のショッピングセンターか、大きな駅でもない限り、レイドは、ほぼソロ討伐になります。
レベル5のレイドですらスルーされるくらいですから、4以下は余程の運か、リアルフレンドの力が必要です。
とは言え、今さらそんな事を嘆いても仕方ありません。
問題は、息子のポケモン達で、このレイドを倒せるかどうかです……
まぁ、聞くまでもないかもしれませんが、一応聞いてみましょう
「そんなわけで、ここのポケモンはとても強いけど、それでもy」
「やる!」
はい、聞くまでもありませんでした。
っていうか、最後まで言わせて?
「大丈夫だよ! 僕のポケモンも強くなってるもん!」
「え? 前にジム戦やった時とあまり変わってなくない?」
ちょこちょこいじってはいましたが、微々たるもののはずです。
「そんな事ないよ。見てみて、進化したんだよ」
ポケモンの一覧を開き、目的のポケモンを探しているようです。
進化?
マンキーがオコリザルになったとかか?
そこには緑色のサナギが一匹
「……トランセル?」
「そう! キャタピー進化させたの!」
「……強いの?」
「強いよ!」
トランセルが強いのかは、まぁ置いておくとしまして……間もなく卵が孵化する時間です。
息子が緊張の面持ちで見つめる中、卵を突き破って出現したポケモンは、パルシェン!
ナパーム弾ですら破壊できない頑強な殻を持つ(公式設定)、2枚貝のようなポケモンです。
「え、パルシェン……?」
いかにも強そうなパルシェンに、さすがの息子もびびったか。
「これ、進化してるよね? 赤ちゃんじゃないの?」
うん、そこに触れてはいけない。
「おとうさん、戦っていい? いい?」
「う~ん……」
参加人数を見るも、やはりそこには0の数字が……
まぁ、見渡す限り人がいませんから、これで誰かが参戦していれば、上空か地下にいることになるのでしょう。
「負けたとき泣かない?」
「負けない」
君は特撮のヒーローかなにかか?
いいでしょう。
何事もチャレンジは大切です。
私のGOサインを受けて、息子は勢いよくレイドパスを飛ばします。
おぉ。言わなくてもそういうのは分かるんだね。
画面が切り替わり、ポケモンを選ぶ準備画面に移行。
「近くにいる人、誰か一緒にやらないかな~? ねぇ誰かやらないかな?」
きょろきょろと辺りを見渡す息子。
ごめん、回りに誰か見えてるなら、すぐに教えてくれる?
おとうさんには見えないから。
さて、それよりポケモンを選んでしまわなくては。
刻々とカウントダウンが進んでいくなか、自動でオススメに選ばれたポケモン達を眺めていきます。
うん、厳しい。
「おとうさん……このメンバーだと厳しいよね?」
珍しく、同意見だね。
「トランセルがいないもん!」
トランセルに何させたいんだ?
戦うのは息子なので、自分で選ばせることにします。
あ~でもない、こ~でもない。
あっ!押し間違えた! 等、右往左往する息子。
「大丈夫? 見てあげようか?」
「だいじょうぶ! まって!今集中してるから!」
はい、すみません
息子なりの試行錯誤を繰り返し、残り時間は10秒を切りました。
「できたっ!!」
納得行く編成が完成したのか、立ち上がる息子。
申し訳ないけど、座って?
座らせると同時にバトルスタート、私からは編成が見えませんでした。
画面いっぱいに威嚇してくるパルシェン
おお、強そうだ。
息子もジム戦とは違う迫力に、おののいているようです。
息子が繰り出したのは、マンキー
育ってはいませんが、氷タイプを持つパルシェンに、格闘タイプのマンキー、悪くありません。
……ん?
一方的にパルシェンに殴られるマンキー
「どうした? 攻撃しないの?」
「忘れてたっ!!」
そこを忘れるっ!?
慌てて攻撃を繰り出すマンキー。
出だしの遅れを取り戻すかのように、高速でスマホをタップする息子。
突き指しないでね?
あと、スマホ壊さないでね?
それにしても……硬い!
レベル2でこんなに強いの!?
正直、私も甘く見ていました。
回復アイテムを惜しまなければ、ゴリ押せるんじゃないかと……
ポケモンを次々と繰り出していく息子。
バシバシと攻撃を繰り返しますが、一向に減らないパルシェンのゲージ。
じり貧です
結果は大敗。
自慢のナッシーも、パルシェンの吹雪の前には成す術がありませんでした。
「も、もう一回!」
「言うと思ってたけど……」
あっさり敗北したお陰で、残り時間はまだありますが、ゲージを減らすペースと残り時間を計算すると、ちょっと無理ゲーです。
刻々と減っていく制限時間。
悩む暇はありません。
「息子、このペースだと、たぶん倒しきれないで終わると思う。 回復アイテムも無くなっちゃうけど、それでも良い?」
一瞬悩む息子
「絶対勝てない?」
「勝てないと思うよ」
画面を見つめた息子は、スマホを私に差し出します。
「それでもやりたい! おとうさん、回復させて!」
……まぁ、そうなるんじゃないかと思っていたよ。
大急ぎで回復させたポケモン達で、再度挑むも、結果は時間切れによる敗北。
ゲージを半分以上残して勝利したパルシェンは、堂々とジムの真ん中に鎮座しています。
パルシェン専用のポケモンセンターとなったジムによって、今ごろは体力を全回復させていることでしょう。
いやぁ、なかなか奇跡は起こりませんね。
息子はといえば、膨れっ面をしながら、回復させたポケモン一覧を眺めています。
数回スマホをタップした息子がぽつり……
「う~ん、失敗した~」
「えぇ!? 息子、勝てなくてもやるって言ってたじゃん。 今さら……」
「そうだけどさ……」
息子は、ポケモンが表示されたスマホの画面を、勢いよくこちらに向けてきました。
「トランセル 出し忘れた!!」
……そっちか。
ふと、頭の上を何かが横切りました。
視線を上げると、先程見つけた巣に、つがいの燕が止まっています。
くちばしに、細い草を咥えて……
あぁなるほど、あの巣は作りかけだったのですね。
「あっ!つばめだ!」
息子も燕に気がついたようです。
「卵あるかなぁ?」
「どうかな? まだ無いんじゃないかな」
ツバメ達も、不思議そうにこちらを見下ろしています。
「ビックリさせちゃうから、行こうか」
「うん!」
息子が、私の手を引いて歩き始めました。
「ねえ、おとうさん」
「なに?」
「明日も来よう! 明日ならパルシェンに勝てる!」
「それはどうかな……。 それに明日は、お父さん仕事だし。 何よりパルシェンは、あと40分ほどでどっか行っちゃうし」
「えぇ~~」
ただまあ、これだけ騒がしい息子が頻繁にやって来れば、ツバメの外敵は寄ってこないかもしれませんね。
「じゃあ、また来ようか?」
「うんっ!」
一ヶ月後
「ぁああああ! また逃げられたぁぁ!! もうちょっとだったのにいい!!」
「はいはい。 何に逃げられたの?」
「キャタピー!」
「そんなに悔しいか?」
相変わらず騒がしい息子の頭上では、5羽のヒナ達が、賑やかにさえずっているのでした。
~あとがき~
読んでくださって、ありがとうございます。
初レイド戦も見事な黒星で飾りました。
当時は、ハピナスに負けたジム戦を思い出したものですが、
この頃から、負けても泣かなくなっていたんですよね。
少しずつ成長していたんだなぁと思います。
今はまだ、私が休みの日には「ポケモンに行こう」と手を引いてくれますが、いつの日か息子も、私の手を離れて巣立って行くのでしょうね。
と、終わりそうなことを書いておいて、まだまだ続きます。
これもひとえに、このコラムを読んでくださる皆様のおかげです。
どうぞ、これからも、よろしくお願い致します。
次回も、レイド戦のお話になります。
状況は今回と似ているのですが、なんと今度はレベル4のレイド……
よく似ていると言われる、私と息子の、大きな違いに気がついた時のお話です。
重ねて、どうぞよろしくお願い致します。
管理人コメント
息子くんとお父さんをイメージして、今回アイキャッチ画像を一新しました!
ピカチュウ親子を描いてみました!!!!!!
私の中のイメージはまさにこんなかんじ!
おとなになると強い、弱いだけで判断しがちですが、キャタピーを捕まえて喜んで、トランセルを活躍させる、
どのポケモンでも愛情持って接したいと改めてポケモンに向き合う気持ちを考えさせられました・・・!
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今も一緒にやってるってとこがまた凄いなぁ。徐々に今後の布石となりそうなポケモンは揃ってきてるけどここからどういうチームになっていくか楽しみにだ。