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2020年01月13日
【父と息子と娘】初戦力!打倒ハピナス息子くん親子ポケ活はアリorナシ【⑨作目】
毎週月曜日の17時頃は父と息子のポケ活シリーズをお届け中!
可愛い息子くんに振り回されるパパさん。
本日は娘さんも登場!ちょっぴり大人な息子くんが垣間見える・・・!?
前回までのお話はこちらの記事を参照ください!
「……今、何時?」
「朝!」
それは、知ってる。
あと、ポケモンに行くって日本語として、どうかな……
私が寝ているのもかまわず、息子は景気よく布団を剥ぎ取っていきます。
「まだ眠いんだけど……」
「大丈夫だよ!」
何がだ……
激しく悪あがきしたいところですが、このまま寝たふりを続けると、息子の『のしかかる』が飛んでくるので、しぶしぶ起きることに。
今日は、貴重な土曜日の休日。
ゆっくりと寝れるように、子供達には内緒にしておいたのですが、何故ばれたのでしょう?
「おかあさんが言っていたよ。 おとうさん、お休みだから、一緒にお出掛けしておいでって!」
…………犯人はあなたか
急いで用意した簡単な朝食を食べ、3人でイソイソと準備を始めます。
今日は珍しく私、息子、娘の3人です。
いつもなら、娘の方は「おうちでデゼニー(ディズニー)見てる~」と、お留守番しているのですが。
「おとーさんと、おにーちゃんだけずるい!」
とのこと。
なるほど……さすが3歳。
自分だけ置いて行かれている事に、今更ですが、ようやく気がついたようですね。
「分かったよ、娘。 それじゃあ、今日は一緒にポ……」
「わたしも、アイス食べに行く!」
「ポケモンに行くんだよ?」
車で約50分
春の日差しが、はっきりと暖かくなって来たこの頃。
近所の公園に飽きてきた息子の為、少し遠出をして、大きめの公園に到着しました。
後部座席で、すやすやと眠っている息子と娘をたたき起こします。
朝の仕返しじゃないですよ?
えぇ、違いますとも
すんなり起きた息子と、中々起きない娘。
早くポケモンGOをやりに行きたい息子が、任せてとばかりに娘の耳元に口を近づけます。
「いや、まてまて? 泣くような起こし方はダメだよ?」
いつもは妹に優しいお兄ちゃんも、いざ、ポケモンの為になら、何をやらかすか分かりません。
もちろん、娘を泣かせるような起こし方をしたら、今日の冒険はここで終了になります。
「わかってるよ~。 妹~起きろ~。おとうさんがアイスだよ~?」
「アイスッ!!」
「おいぃぃぃいいい!!?」
おとうさんがアイスって、どういう状況だ!
自慢げな息子の頬を、ぐにぐにと揉み潰してから、公園に向かいます。
さて、この公園は普段通っている所よりもさらに広く、芝生広場やアスレチック、体育館、野球場、サッカー場にプールと、端まで歩くのは勘弁してほしい事になっています。
今日は敷地内のサッカー場で試合があるのか、ユニフォーム姿の人がちらほらいますね。
「おとうさん! さあやろう!」
はい、やりましょう。
さっそく、ポケモンGOを起動します。
これだけ敷地が広いと、広場のど真ん中にたたずんでも、他の人の邪魔にならずにプレイ出来るため、気が楽です。
「ここにポケモンがいるでしょ? あと、ここを押すと……」
何やら得意気に、Pokémon GOの操作を教え始める兄。
こういう時は、非常に面倒見が良いので、素直に助かります。
ふと周辺に目をやると、土曜日ということもあり、子供連れで遊びに来ている方達が大勢います。
中には、テントを張り、子供達が遊んでいるのを、テント前の椅子から、のんびり眺めているご家族も……
良い!
なんて優雅な休日の過ごし方でしょう!
控えめにいって最高ではないでしょうか!
私も簡易テントを持って来て優雅に……
そんな事を思いながら、ふと視線を子供達に戻すと、ふたり仲良く、遥か彼方にダッシュして行く後ろ姿が……
「……って、まてぇぇぇええいっ!!」
息子と娘を全力で猛追し、勝手に離れないように釘を刺しておきます。
優雅な休日とは、ほど遠い……
「だって、ハピナスが居たから! あっちのジムの所にハピナスが居たから!」
脊髄反射なの?
「今日はハピナスはダメ!」
太めの釘を、もう一度刺しておきましょう。
「えぇーーーー!なんで!?」
「アイテムも無いしね」
前回ハピナスにやられたままのポケモン達が、回復してもらえずに泣いています。
息子がしぶしぶと頷きました。
「じゃあ! アイテム集めよう!」
ナイスポジティブ。
それはそれとして、勝手に遠くへ行かないことを約束して、仕切り直しです。
スマホの画面には、何もない草原でのんびりするポケモン達が数匹。
ジムが2つ、ポケストップが4つ。
いい感じの距離に点在しています。
えぇ、案の定、一個一個が程よく遠いです。
一番近くのジムに狙いを定め、移動を開始します。
芝生広場を抜けた先の、大きな噴水が目的のジムです。
息子が颯爽と、芝生を駆け抜けて行きます。
……君は、野生のポケモンか何かかい?
息子は、ある程度進むと立ち止まり、スマホの画面を操作しています。
よく見えませんが、GETチャレンジに勤しんでいるのでしょう。
ゆっくり歩く私たちが追い付くと、再びダッシュ。
これを繰り返すこと数回。
いつもの倍以上の時間をかけて目的地のジムに辿り着きました。
「何匹GET出来た?」
「0匹!」
逆にスゴいよ
娘が噴水に見とれている間に、ベンチに座りジムのディスクを回します。
手に入れた幾ばくかの回復アイテムで、先日ハピナスに倒されたポケモン達を回復。
ちょうど7日目ボーナスで、多めに貰えたアイテムに
「ここ……当たりだね!」
と呟く息子。
……違うよ?
覗き込むと、ここのジムには、手負いのポケモン達が数匹。
戦うには丁度いい気もしますが、ハピナスが居ない為か、息子も戦う気は無さそうです。
ちょっと勿体ない。
「おとうさん! 次こそ、あっちに行こう! さぁ行こう! 急いで行こう!」
息子が指差すのは、公園の更に奥。
もう一個のジムがある方です。
う~ん、遠い。
しかも、息子の目的は分かっています。
「ハピナスがいるんでしょ?」
「え……、そうだけど……何で分かったの?」
「さっき君が、言ってたじゃん……」
まぁ、さっきはダメと言いましたが、せっかく来たことですし、1回くらいは戦ってもいいかな。
ちょっと態度を軟化させ、なるべく弱っている事を祈りながら、遠くに見えるジムを開きます。
ん?
期待に反して、ほぼ全回復のポケモン達が並んでいます。
が、それはともかく、そこに居るはずのハピナスが見当たりません。
あれ?おかしいな? 間違えそうなラッキーもいないし……
先頭に居たハピナスだけ倒されたのでしょうか?
ジムに行ってから騒がれても困るので、息子に画面を見せておきます。
「一応、言っておくけれど、ジムにハピナスは居ないからね?」
「知ってるよ?」
……?
さっき居るって言ってなかった?
何だか噛み合わない会話に首を傾げつつも、噴水に夢中な娘を呼びます。
「アイス?」
とか言いながら駆け寄ってくる娘。
これは、本気で帰りにアイスを買ってあげないといけないでしょう。
「いや、アイスは帰りにね。 今からあっちの滑り台とかある方に行くよ」
いまいちテンションの上がらない娘。
早く行きたい息子は、禁じ手を繰り出しました。
「妹! 急いで行ったらピカチュウいるよ!」
「えっ!? ピカチュウ!?」
「う、うん……さっき見た気がする……」
出ました。
これは、あれですか?
虚偽報告
ポケモンは、息子のついででしか見たことの無い娘でも、確実に知っているピカチュウさん。
こうかはばつぐんです。
俄然、やる気になる娘。
早く行こうと、私の手を引いていきます。
ほくほくと、先頭に立って歩く息子。
しかし、待ってほしい。
これで、万が一にでも、ピカチュウさんがお留守だったらどうなるか……
「逃げちゃったね! 残念♪」
で、済むとはとても思えません。
娘のグズり方は、兄の比ではなく、一度泣き出せば、怒り狂うギャラドスの如しです。
手がつけられません……
公園で泣かれた日には、虐待か誘拐事案として警察に通報される危険性すらあります。
まじで……
何より、これが虚偽の報告であるならば、目の前で繰り広げられる詐欺まがいの行為を見過ごすことは、よろしくありません。
「息子? 本当にピカチュウ居た?」
ぴたっと動きを止める息子。
黒だな……
「い、いいいいいいいいたよ。 さっき近くにいるポケモンで見たもん」
びっくりする位どもっているけど。
……よろしい、引く気がないなら良いだろう。
「じゃあ、見せてごらん」
手のひらを上に向け、スマホを渡すようにと、ひょいひょいと手を動かします。
「えぇ~」
観念した息子が、渋々私にスマホを手渡します。
ふう、手間をかけさせおって。
私は近くのポケモンを表示させます。
捕獲したポケモン自体が少ないので、ほとんどのポケモンがシルエットです。
こんなところにピカチュウさんが……
いました。
どこからどう見ても、ピカチュウさんのシルエット。
膝から崩れ落ちる私。
まさか、本当に居たなんて。
ごめん、おとうさんが悪かった。
疑った事を息子に詫びつつ、どうにも釈然としません。
明らかに息子の態度がおかしい事。
ピカチュウの表示された位置が、ジムでは無く、離れたポケストップだった事。
それにも関わらず、ジムに向かおうとする息子。
ジムバトルをしないと言っていたのですから、向かう先がジムでもポケストップでも息子的には関係がなく、わざわざ、ジムに誘導しなくても良いはずです。
疑問に感じながら、スマホの画面に視線を戻します。
ん……?
………………
……あぁっ!!? そういう事っ!??
思わず声が出ました。
私は、盛大な勘違いに気がついたのでした。
「やったーー! 1球でGETーー!!」
派手なガッツポーズを決める息子と、隣でよく分からないままパチパチと手を叩く娘。
「よし!よし!よーし!」
「いやいやいや、ちょっと待て。 落ち着いて。声が大きいから。 回りのお母さんたちの視線が突き刺さってるから」
「よし、よし、よ~し」
「う、うん、まぁいいか。 ただ、1発GETは違うけどね」
どう控えめに数えても20球は使ったはずです。
それにしても……
「最初から言えば良かったのに」
知っていたら、間違い無く最初に、このジムを目指していました。
「言ったよ! でも、おとうさん、ダメって言ったもん! 」
「いや、そんなことは……」
記憶を辿ります。
……うん、たしかに言った気がする。
「ねぇ、ピカチュウは~? アイスは~?」
足元で娘がぐずり始めました。
「あ、そうだった! 行こう!」
兄が妹の、手を引いて歩き始めます。
私は、それを後ろから追いかけます。
ちょっと進んでは、今GETしたばかりのポケモンを眺めてにやにやする息子。
「……あっ! そうだ、息子! ひとつだけ間違えてたよ」
息子が、こちらを振り返りました。
「え?なになに?」
私は、息子の持っているスマホを指差します。
「今、捕まえたポケモンの名前は……」
息子は、今GETしたばかりのポケモンを眺めて、とても嬉しそうにしていました。
この時、捕まえたラッキーは、今は立派なハビナスに成長しています。
読んで頂いてありがとうございます!
まれにみる壮大な(?)勘違いがとても印象に残っていたので、書かせて頂きました。
読み返すと、ちょっと長くて、分かりにくくなってしまったので、少し解説させてください。
息子は近くにいると表示された、野生のラッキーの影(ハピナスと勘違いしてましたが)を見て、ハピナスが居た!
と、言っていました。
私は今までの流れから、ジム置きハピナスとバトルがしたいのだろうと、勘違いしてしまいました。
後で聞いた話ですが、道中、ポケモンを捕まえていなかったのは、私が「(回復)アイテムがないからダメ」
と言ったのを、
「(モンスターボール)が無いからダメ」
と勘違いし、ボールを温存していたそうです。
ピカチュウさんの場所を教えたくなかったのは、先にピカチュウさんにボールを使いたくなかったからだそうです。
意志疎通って……難しいですよね
さて、次回は初めてレイドバトルに挑んだ時のお話を書かせていただこうかと思います。
どうぞ、よろしくお願い致します。
娘さんも登場して3人のポケ活にパワーアップ!
野生のラッキーなんてとてもレア!
息子くんがポケモンに向き合ってるからでてきてくれたラッキーさん!
遂に息子くんの初戦力・・・!?
#php include( TEMPLATEPATH . '/ad/Adsense_PC_article_A.php' ); ?>
可愛い息子くんに振り回されるパパさん。
本日は娘さんも登場!ちょっぴり大人な息子くんが垣間見える・・・!?
前回までのお話はこちらの記事を参照ください!
休日の過ごし方
「おはよう!おとうさん! ポケモンに行こう!」
「……今、何時?」
「朝!」
それは、知ってる。
あと、ポケモンに行くって日本語として、どうかな……
私が寝ているのもかまわず、息子は景気よく布団を剥ぎ取っていきます。
「まだ眠いんだけど……」
「大丈夫だよ!」
何がだ……
激しく悪あがきしたいところですが、このまま寝たふりを続けると、息子の『のしかかる』が飛んでくるので、しぶしぶ起きることに。
今日は、貴重な土曜日の休日。
ゆっくりと寝れるように、子供達には内緒にしておいたのですが、何故ばれたのでしょう?
「おかあさんが言っていたよ。 おとうさん、お休みだから、一緒にお出掛けしておいでって!」
…………犯人はあなたか
急いで用意した簡単な朝食を食べ、3人でイソイソと準備を始めます。
今日は珍しく私、息子、娘の3人です。
いつもなら、娘の方は「おうちでデゼニー(ディズニー)見てる~」と、お留守番しているのですが。
「おとーさんと、おにーちゃんだけずるい!」
とのこと。
なるほど……さすが3歳。
自分だけ置いて行かれている事に、今更ですが、ようやく気がついたようですね。
「分かったよ、娘。 それじゃあ、今日は一緒にポ……」
「わたしも、アイス食べに行く!」
「ポケモンに行くんだよ?」
『息子と娘と、休日にポケ活した時の話』
車で約50分
春の日差しが、はっきりと暖かくなって来たこの頃。
近所の公園に飽きてきた息子の為、少し遠出をして、大きめの公園に到着しました。
後部座席で、すやすやと眠っている息子と娘をたたき起こします。
朝の仕返しじゃないですよ?
えぇ、違いますとも
すんなり起きた息子と、中々起きない娘。
早くポケモンGOをやりに行きたい息子が、任せてとばかりに娘の耳元に口を近づけます。
「いや、まてまて? 泣くような起こし方はダメだよ?」
いつもは妹に優しいお兄ちゃんも、いざ、ポケモンの為になら、何をやらかすか分かりません。
もちろん、娘を泣かせるような起こし方をしたら、今日の冒険はここで終了になります。
「わかってるよ~。 妹~起きろ~。おとうさんがアイスだよ~?」
「アイスッ!!」
「おいぃぃぃいいい!!?」
おとうさんがアイスって、どういう状況だ!
自慢げな息子の頬を、ぐにぐにと揉み潰してから、公園に向かいます。
さて、この公園は普段通っている所よりもさらに広く、芝生広場やアスレチック、体育館、野球場、サッカー場にプールと、端まで歩くのは勘弁してほしい事になっています。
今日は敷地内のサッカー場で試合があるのか、ユニフォーム姿の人がちらほらいますね。
「おとうさん! さあやろう!」
はい、やりましょう。
さっそく、ポケモンGOを起動します。
これだけ敷地が広いと、広場のど真ん中にたたずんでも、他の人の邪魔にならずにプレイ出来るため、気が楽です。
「ここにポケモンがいるでしょ? あと、ここを押すと……」
何やら得意気に、Pokémon GOの操作を教え始める兄。
こういう時は、非常に面倒見が良いので、素直に助かります。
ふと周辺に目をやると、土曜日ということもあり、子供連れで遊びに来ている方達が大勢います。
中には、テントを張り、子供達が遊んでいるのを、テント前の椅子から、のんびり眺めているご家族も……
良い!
なんて優雅な休日の過ごし方でしょう!
控えめにいって最高ではないでしょうか!
私も簡易テントを持って来て優雅に……
そんな事を思いながら、ふと視線を子供達に戻すと、ふたり仲良く、遥か彼方にダッシュして行く後ろ姿が……
「……って、まてぇぇぇええいっ!!」
息子と娘を全力で猛追し、勝手に離れないように釘を刺しておきます。
優雅な休日とは、ほど遠い……
「だって、ハピナスが居たから! あっちのジムの所にハピナスが居たから!」
脊髄反射なの?
「今日はハピナスはダメ!」
太めの釘を、もう一度刺しておきましょう。
「えぇーーーー!なんで!?」
「アイテムも無いしね」
前回ハピナスにやられたままのポケモン達が、回復してもらえずに泣いています。
息子がしぶしぶと頷きました。
「じゃあ! アイテム集めよう!」
ナイスポジティブ。
それはそれとして、勝手に遠くへ行かないことを約束して、仕切り直しです。
スマホの画面には、何もない草原でのんびりするポケモン達が数匹。
ジムが2つ、ポケストップが4つ。
いい感じの距離に点在しています。
えぇ、案の定、一個一個が程よく遠いです。
一番近くのジムに狙いを定め、移動を開始します。
芝生広場を抜けた先の、大きな噴水が目的のジムです。
息子が颯爽と、芝生を駆け抜けて行きます。
……君は、野生のポケモンか何かかい?
息子は、ある程度進むと立ち止まり、スマホの画面を操作しています。
よく見えませんが、GETチャレンジに勤しんでいるのでしょう。
ゆっくり歩く私たちが追い付くと、再びダッシュ。
これを繰り返すこと数回。
いつもの倍以上の時間をかけて目的地のジムに辿り着きました。
「何匹GET出来た?」
「0匹!」
逆にスゴいよ
娘が噴水に見とれている間に、ベンチに座りジムのディスクを回します。
手に入れた幾ばくかの回復アイテムで、先日ハピナスに倒されたポケモン達を回復。
ちょうど7日目ボーナスで、多めに貰えたアイテムに
「ここ……当たりだね!」
と呟く息子。
……違うよ?
覗き込むと、ここのジムには、手負いのポケモン達が数匹。
戦うには丁度いい気もしますが、ハピナスが居ない為か、息子も戦う気は無さそうです。
ちょっと勿体ない。
「おとうさん! 次こそ、あっちに行こう! さぁ行こう! 急いで行こう!」
息子が指差すのは、公園の更に奥。
もう一個のジムがある方です。
う~ん、遠い。
しかも、息子の目的は分かっています。
「ハピナスがいるんでしょ?」
「え……、そうだけど……何で分かったの?」
「さっき君が、言ってたじゃん……」
まぁ、さっきはダメと言いましたが、せっかく来たことですし、1回くらいは戦ってもいいかな。
ちょっと態度を軟化させ、なるべく弱っている事を祈りながら、遠くに見えるジムを開きます。
ん?
期待に反して、ほぼ全回復のポケモン達が並んでいます。
が、それはともかく、そこに居るはずのハピナスが見当たりません。
あれ?おかしいな? 間違えそうなラッキーもいないし……
先頭に居たハピナスだけ倒されたのでしょうか?
ジムに行ってから騒がれても困るので、息子に画面を見せておきます。
「一応、言っておくけれど、ジムにハピナスは居ないからね?」
「知ってるよ?」
……?
さっき居るって言ってなかった?
何だか噛み合わない会話に首を傾げつつも、噴水に夢中な娘を呼びます。
「アイス?」
とか言いながら駆け寄ってくる娘。
これは、本気で帰りにアイスを買ってあげないといけないでしょう。
「いや、アイスは帰りにね。 今からあっちの滑り台とかある方に行くよ」
いまいちテンションの上がらない娘。
早く行きたい息子は、禁じ手を繰り出しました。
「妹! 急いで行ったらピカチュウいるよ!」
「えっ!? ピカチュウ!?」
「う、うん……さっき見た気がする……」
出ました。
これは、あれですか?
虚偽報告
ポケモンは、息子のついででしか見たことの無い娘でも、確実に知っているピカチュウさん。
こうかはばつぐんです。
俄然、やる気になる娘。
早く行こうと、私の手を引いていきます。
ほくほくと、先頭に立って歩く息子。
しかし、待ってほしい。
これで、万が一にでも、ピカチュウさんがお留守だったらどうなるか……
「逃げちゃったね! 残念♪」
で、済むとはとても思えません。
娘のグズり方は、兄の比ではなく、一度泣き出せば、怒り狂うギャラドスの如しです。
手がつけられません……
公園で泣かれた日には、虐待か誘拐事案として警察に通報される危険性すらあります。
まじで……
何より、これが虚偽の報告であるならば、目の前で繰り広げられる詐欺まがいの行為を見過ごすことは、よろしくありません。
「息子? 本当にピカチュウ居た?」
ぴたっと動きを止める息子。
黒だな……
「い、いいいいいいいいたよ。 さっき近くにいるポケモンで見たもん」
びっくりする位どもっているけど。
……よろしい、引く気がないなら良いだろう。
「じゃあ、見せてごらん」
手のひらを上に向け、スマホを渡すようにと、ひょいひょいと手を動かします。
「えぇ~」
観念した息子が、渋々私にスマホを手渡します。
ふう、手間をかけさせおって。
私は近くのポケモンを表示させます。
捕獲したポケモン自体が少ないので、ほとんどのポケモンがシルエットです。
こんなところにピカチュウさんが……
いました。
どこからどう見ても、ピカチュウさんのシルエット。
膝から崩れ落ちる私。
まさか、本当に居たなんて。
ごめん、おとうさんが悪かった。
疑った事を息子に詫びつつ、どうにも釈然としません。
明らかに息子の態度がおかしい事。
ピカチュウの表示された位置が、ジムでは無く、離れたポケストップだった事。
それにも関わらず、ジムに向かおうとする息子。
ジムバトルをしないと言っていたのですから、向かう先がジムでもポケストップでも息子的には関係がなく、わざわざ、ジムに誘導しなくても良いはずです。
疑問に感じながら、スマホの画面に視線を戻します。
ん……?
………………
……あぁっ!!? そういう事っ!??
思わず声が出ました。
私は、盛大な勘違いに気がついたのでした。
「やったーー! 1球でGETーー!!」
派手なガッツポーズを決める息子と、隣でよく分からないままパチパチと手を叩く娘。
「よし!よし!よーし!」
「いやいやいや、ちょっと待て。 落ち着いて。声が大きいから。 回りのお母さんたちの視線が突き刺さってるから」
「よし、よし、よ~し」
「う、うん、まぁいいか。 ただ、1発GETは違うけどね」
どう控えめに数えても20球は使ったはずです。
それにしても……
「最初から言えば良かったのに」
知っていたら、間違い無く最初に、このジムを目指していました。
「言ったよ! でも、おとうさん、ダメって言ったもん! 」
「いや、そんなことは……」
記憶を辿ります。
……うん、たしかに言った気がする。
「ねぇ、ピカチュウは~? アイスは~?」
足元で娘がぐずり始めました。
「あ、そうだった! 行こう!」
兄が妹の、手を引いて歩き始めます。
私は、それを後ろから追いかけます。
ちょっと進んでは、今GETしたばかりのポケモンを眺めてにやにやする息子。
「……あっ! そうだ、息子! ひとつだけ間違えてたよ」
息子が、こちらを振り返りました。
「え?なになに?」
私は、息子の持っているスマホを指差します。
「今、捕まえたポケモンの名前は……」
息子は、今GETしたばかりのポケモンを眺めて、とても嬉しそうにしていました。
この時、捕まえたラッキーは、今は立派なハビナスに成長しています。
読んで頂いてありがとうございます!
まれにみる壮大な(?)勘違いがとても印象に残っていたので、書かせて頂きました。
読み返すと、ちょっと長くて、分かりにくくなってしまったので、少し解説させてください。
息子は近くにいると表示された、野生のラッキーの影(ハピナスと勘違いしてましたが)を見て、ハピナスが居た!
と、言っていました。
私は今までの流れから、ジム置きハピナスとバトルがしたいのだろうと、勘違いしてしまいました。
後で聞いた話ですが、道中、ポケモンを捕まえていなかったのは、私が「(回復)アイテムがないからダメ」
と言ったのを、
「(モンスターボール)が無いからダメ」
と勘違いし、ボールを温存していたそうです。
ピカチュウさんの場所を教えたくなかったのは、先にピカチュウさんにボールを使いたくなかったからだそうです。
意志疎通って……難しいですよね
さて、次回は初めてレイドバトルに挑んだ時のお話を書かせていただこうかと思います。
どうぞ、よろしくお願い致します。
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野生のラッキーなんてとてもレア!
息子くんがポケモンに向き合ってるからでてきてくれたラッキーさん!
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