息子くんの手にかかれば、ポケモンGOの遊び方は無限大！
天才的なポケモンGOの新ルールゲームとは？
ジム・レイド・GOバトルリーグにも敵わないポケモンGOでの勝敗の付け方！！！！
素敵な1話はこちらから！


前回のお話はこちらから





『新幹線の乗車率は10％未満で……』

テレビからは、毎日のようにコロナウィルスの情報が流されています。
今はGW真っ只中

例年なら、多数の観光客で、何処もごった返している時期です。

５月に入ってからもコロナの勢いは留まることを知らず。
緊急事態宣言も合間って、GWとは思えない外出自粛が続いています。

庭で子供達と軽い運動をこなした後、水分補給のため冷蔵庫を開けます。
おや？
スポーツドリンクが残り少ししか無い。
どう見ても、コップ1杯……いや、半分くらいでしょうか。

ちらっと左を見ると、子供達がいつの間にか空のグラスを持って並んでします。

…………

「じゃんけんしようか？　勝った方がスポドリ。　負けたら麦茶」

「はぁ～い」
「やだやだやだyだっydy！！！」

素直に手を挙げた方が娘（5歳）で、断固拒否している方が息子（7歳）です。

「いいじゃん、おにいちゃん。　じゃんけんしようよ。　じゃんけん」
「絶対やだよ！　だって必ず負けるんだもん！」

そうなんです。
何故か知りませんが、息子は娘に対して『だけ』、極端に弱いんです。

息子も娘も、他の人（私や妻、友達など）とじゃんけんをすると、勝つ確率は大体、五分五分。
所謂、等倍ってやつです。

しかし、こと兄妹間でだけは、あきらかに勝敗に偏りがあるのです。

話の流れ通りですが、妹の圧勝。

何もない遊びの（？）じゃんけんなら、それほど差は無さそうなのですが、何かを賭けると途端に勝ち出す娘。
息子が多少、小細工をしたところで、まるで２重弱点を突かれているかの如く、ガリガリ削られます。
なぜなんだ？

と、言うわけで、最近は、じゃんけんではない『何か』で勝負するのですが……

「じゃあ、おにいちゃんは何で勝負したいの？」

「かけっこ！　それか縄跳び！」

即、得意分野（体力勝負）に持ち込もうとする息子
大人げねぇ……
いや子供ですけど……

それに対して娘も、即答
「やだ」

まぁ、そうでしょうね。

っていうか、1杯のスポドリを賭けて走ったり飛んだりするの、割に合わなくない？

あーでもない、こーでもないと意見を出し合う兄妹
気が済むまでやってと言いたいところですが、

「そろそろお父さんお仕事行かなくちゃならないんだけど、出きればサクッと決めてくれない？」
この日は午後からお仕事です。

それを聞いた息子が、スッと手を伸ばしてきました。
「分かった！　じゃあ、お父さんスマホ貸して？」

全然サクッと決まる気配がしないのですけど、気のせいでしょうか？

まぁ、仕事に行く前にシャワーを浴びるので、その間だけなら良いよと、スマホを渡します。

「よし！　妹！　これで勝負だー！！」

勝負の行方は気になりますが、時間もありますし、シャワーを浴びに行く事にします。


「で、お父さんは準備終わったんだけど、勝負はどうなった？」
床に置いたスマホを、兄妹が両側から覗き込んでいます。
音から察するに、間違いなくポケモンGO。

「まだ途中……」

まだ決まっていないのかい。
どんだけ長丁場の勝負なんだ。

「どんな勝負してるの？」



「「ポケモンを当てる勝負！」」

うん、なるほど。全然分かんない。

「画面見て！」

どれどれ？
画面にはいつもと代わり映えのしない更地と、遥か彼方に卵を乗せたジムが、かろうじて1つだけ見えます。



……で？

娘が元気よくルール説明してくれました。

「次のポケモンは何でしょう！」
「……は？」
謎なぞかな？

伝わらなかったことを察したのか、息子が言葉を選んで補足してくれます。
「え～。　次に出てくる野生のポケモンは何でしょう？」

あぁ、なるほど。
次に沸く野生のポケモンを当てるゲームなんですね。

なるほど、なるほど。
うん、無理ゲー

「当たらないでしょ、これ。　それで引き分けなの？」


「ううん！　私2ポイント！　お兄ちゃん0ポイント！」

大勢、決してんじゃないかな?

「娘の勝ちで良いんじゃないの？」
「いや、まだまだ。　まだ勝負はこれからだよ……」

諦めて試合終了にしてくれないか？
「もう時間も無いんだけど……。　何ポイント取ったら勝ちなの？」
「100ポイント！」

永遠に終わらないよ？
「大丈夫、次のポケモンを当てた方が1億ポイントだから！」

なにその、昭和のクイズ番組も真っ青な配点

（息子の言える数字で最大が1億なんですよね）

っていうか、余った99,999,900点どうすんの？

ツッコミ出したらキリがないのですが、兎にも角にも、次で終了ね。
5分以内に両者当てられなかったら2対0で娘の勝ちね。
そう念を押して勝負継続です。

ところで、
「どっちが何に賭けてるの？」

まずは娘が挙手
「私は、けーしー！」



KC?
あぁ、ケーシィか。
娘にしては意外なチョイスです。

もっと、ピカチュウとかイーブイとか、そういう系で来るかと思ったのですが……

そう思いながら画面を見ると、なるほど、ニアバイ（付近のポケモン）にケーシィの姿が映っています。

……こういうところ、抜け目無いよね、本当に。



2連勝中の理由もこれでしょうか？

「……で、息子は何にしたの？」
「僕？　僕はね。　お父さん、耳貸して？」
そう言って耳打ちしてきます。
いや、当然相手も知っているわけだから、内緒にする必要ないと思うんだけど？



「僕はね。　ギラティナ」


は？

ギラティナ？
あのギラティナ？
伝説の？

そんなのが野生で出るわけが……

いやっ
まさか！？

さきほどチラ見した、ここから見える唯一のジム。
その頂には、確かに黒い卵が浮かんでいます。

そして、今の期間に登場するレベル5のレイドポケモンはギラティナ！
しかも残り時間はわずか2分！！

息子、図ったな！？
っていうか、これはアリなのか？

一応、伝説だろうと野生のポケモンだから、アリなのか？
そんなことを考えている私を余所に、息子はさりげなくクルクルと画面を回し、遠くのジムが視界に入るようにセットします。

準備は完璧。
残り時間は1分を切り、ジムの上の卵g……

ガサッ！

「あ、けーしー」



スポーツドリンク争奪戦　結果
100,000,002　対　0
勝者　娘　


6月に入り、蒸し暑い日も増えてまいりました。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

最近は、非常事態宣言も解除され、少しずつですが以前の生活に戻っていけそうな希望が見えています。

まだまだ油断は禁物ですし、第2波とか本当に御免被りたいのですが……

次回も自粛期間真っ只中。
5月初旬のお話をお送りできればと思います。

それでは、皆様も体調にお気をつけて